栃木県では、大型ニジマス「ヤシオマス」を昭和60年代に水産試験場が開発し、その後も品質改良の研究を続けてきました。 その結果、ヤシオマスの脂肪の「質」に着目して、オレイン酸を豊富に含ませ、他の魚にはない栃木だけのおいしさを作る技術を確立しました。 「プレミアムヤシオマス」は、この技術を柱とした7つの基準をクリアしたものにのみ使用できるブランド名です。
明治時代の旅行案内書「A HANDBOOK FOR TRAVELLERS IN JAPAN」では、栃木県の中禅寺湖でトーマス・グラバーなどの貿易商のほか、 駐日外交官、政財界の多くの方たちがマスを味わう様子が紹介されています。 また、食通で知られた池波正太郎がその著作の中で栃木のマス料理に触れるなど、栃木のマスは古くから愛されていたことがうかがえます。 こうして育まれた栃木のマス文化の極みといえるのがプレミアムヤシオマスです。
プレミアムヤシオマスは、冬場には凍てつくような栃木の厳しい環境で2~3年かけてじっくりと育てられ、そのうち一定期間は特別に仕立てたエサで飼育されます。 そのため、脂肪に融点の低いオレイン酸を多く含み、他のサーモン類にはない特別なおいしさが生まれます。
脂肪の融点が低いため、今までのマスと比べて肉質が柔らかく、ほんのりと甘みのある上品なおいしさとなっています。
大型のため、赤身にサシが適度に入り、脂がくどくならない絶妙なおいしさです。
川魚特有のクセや臭みの成分が抑えられるとともに、鮮度抜群の状態で出荷されるため、栃木の豊かな自然で育ったマス本来のおいしさを味わうことができます。
プレミアムヤシオマスのやわらかい肉質、とろける脂、クセの無いストレートなおいしさの秘密は、オレイン酸含有量にあります。
畜産分野ではイベリコ豚などが有名ですが、オレイン酸に注目した品質向上は、魚類では他に例がありません。
クセが無く、さわやかな味わいは、他の県産農畜産物との相性もバツグン!
栃木の食材を組み合わせることで互いの良さがさらに引き立ちます!
プレミアムヤシオマスの品質を確保するため、プレミアムヤシオマス振興協議会では、7つの基準を策定しました。
No. | 区分 | 基準 |
---|---|---|
1 | オレイン酸含有量 | 抽出脂肪中 280㎎/g 以上 |
2 | 肉色 | サーモンカラーチャート28以上 (目標値 29を中心として28~30) |
3 | におい | 着臭がないこと |
4 | サイズ | 出荷時 1.5㎏以上 |
5 | 出荷方法 | 即殺及び脱血し、5℃以下で出荷 (活魚を除く) |
6 | 防疫対策 | 品質マニュアルを遵守 |
7 | 記録 | 品質マニュアルを遵守 |
プレミアムヤシオマスの7つの基準をクリアした高品質な魚だけを流通させるため、品質検査を行っています。
品質検査は、プレミアムヤシオマス振興協議会が、各出荷池を現地検査するほか、抽出検査によりオレイン酸含有量の成分検査を実施します。